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現代の金融入門 [新版] (ちくま新書)

現代の金融入門 [新版] (ちくま新書) 筑摩書房
池尾 和人

価格: 819
定価: 819 円
発売日: 2010-02-10
売上ランキング: 1287位
在庫情報: 在庫あり。
新書 (ASIN: 4480065296)

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[ユーザーによる評価] 平均評価: 4.5 / 総数: 14件

5点本当にわかりやすい!
多くの人がそうだと思うのですが(そうでなかったら、すみません・・・)、大学で一通り経済学などは学習したはず(単位は取得した)なのに、いまいちわからない金融の制度や理論。しかし、めまぐるしく変わる経済環境下、世の中のお金の流れがどう動いていて、何が経済の世界で、それもグローバルなレベルで起こっているのか?

それなりの年齢に達したビジネスパーソンなら、最低限は知っておきたいところ。それをこの著書は本当にわかりやすく教えてくれます。それも、この薄さで。

非常に多くの高い評価のレビューが掲載されていますが、本当にその通りで、こういうのがまさしく名著なんだと思います。 (2010-08-07)
5点まさに「現代」的な入門書
ツイッタの金融クラスタで書名頻出、内容絶賛が相次いでいたため読みました。結論:ツイッタの口コミ情報は正しかった。特に面白いと思ったのは以下の部分。

3章「金融政策と中央銀行」。少なくとも先進国ではコンセンサスが形成されている現時点の金融政策についての解説は、理論・実務(試行錯誤)双方の記述バランスが抜群で、現在採用されている金融政策がどのような理論的・経験的背景に基づいているのかの理解が一気に進む。1章〜3章だけを取り出して、金融「政策」をテーマにしても面白いんじゃなかろうか、というかそんな本を希望。池尾先生、よろしくお願いします。

また、5章「日本の企業統治」は、通常「コーポレート・ファイナンス」として無味無臭に説明されることが多い企業の資金調達行動を、ガバナンスとインセンティブの観点からコンパクトに、しかし現実に即して理解てきる。会社法などの法制と関連付けて更に学びたい分野。

学生の時こういう金融入門書を読みたかった、と思わずにはいられませんでした。 (2010-06-05)
4点知識の整理にはもってこいだと思う
96年刊行のものの新版。

タイトル通り、現代の金融に関する項目を幅広く取り扱った本。新書のボリュームだが、かなり沢山のトピックが並んでいるし、また、昨今の金融危機についても若干触れているので、基本的な知識の整理、あるいは経済学的な考え方を知るという目的には良いと思う。ただ、これはむしろ読む側の問題でもあるが、どうしても少ないページ数にいくつものトピックを盛り込んだ分、簡単な説明だけでどんどん進んでいくところもあるので、ある程度の知識があったほうがより理解が深まるようにも思う。個人的には、もう少し、参考文献などが充実していても良いように感じた。 (2010-05-18)
5点金融論の第一人者による平易であるが濃密な良書
日本の金融論の第一人者によるこの新書はとても贅沢な本であると思う。
この値段で最も信頼のおける専門家の知識に触れることができるのだから。

一番最初に経済・金融の知識に触れるのであれば正確な知識によってしっかりと構成されたこのような良書こそが初学者には必要であるが、この書は最も早い近道を築く導きの師となりうると思う。

今や金融・経済に関する知識は社会人として必須だが、残念なことに理論的背景があやふやなものや間違った知識が記述されている書物さえ散見される。

本書には濃厚に凝縮された文体によって構成された経済のエッセンスが薄いページ数の中に閉じ込められている。

扉を開ければ理路整然と構築された世界に導かれて基礎から最新のトピックスまで触れることができる。
本当の意味で読みとくことに成功すれば、必要な基礎的知識は系統だって頭の中に入力され金融論や経済学の次の扉を開く用意をしてくれるだろうと思った。

この著書に含まれた意味を全て丁寧に汲み取り理解しようとしただけでも奥が深く、より詳しいことを調べていくうちにしっかりとした基礎部分ができあがるであろうと感じられた。

Twitterでもつぶやいている著者の文体は濃密で独特だ。
はじめてふれた入門書ではあるが速読などせずじっくり読みたい名著であると思った。

なお世界金融危機に関する著者の作品では下記が大変興味深かった
なぜ世界は不況に陥ったのか 集中講義・金融危機と経済学 (2010-05-14)
4点金融の本質と新しい動きを概説

 先ずもって、著者の“スタンス”について触れておきたい点がある。それは「市場(原理)主義批判」への「反批判」に関するものだ。池尾和人氏(慶大教授)は「市場(原理)主義批判には、市場経済を否定してみせても、それに代わる真っ当な代替案を提示したものではない…(略)…市場経済であることが問題なのではなく、その質が低いことが問題なのだと理解すべきである。そして、市場経済の質を高めることを目指すべきである」(本書pp.43‾44)と確言する。おそらく、池尾氏の「反批判」は通俗的な「市場(原理)主義批判」に向けてのものであろう。

 ここで是非とも付言しておきたいのは、たとえば根井雅弘氏(京大教授)の説述する「『市場主義』と呼ばれるような経済思想が…(略)…明らかにその欠陥を露呈した以上、『市場メカニズム』の優れた点を殺さないような政府の『経済管理』との絶妙なバランスを試行錯誤で模索していく」(『市場主義のたそがれ』p.155)という姿勢が、何より今、経済学者に求められているのではなかろうか。今般の米国発の「金融危機」では、池尾氏の指摘する「ブッシュ政権の自由放任主義的なイデオロギー」(本書p.248)も、その原因の一端を担っていたのであるから…。

 それはさておき、当書では金融の本質と新しい動きを概説し、著書名に相応しい内容となっている。ただ、池尾氏は、米国におけるサブプライム・ローン問題の元凶ともなった「住宅ローン債権の証券化(証券化商品)」等の金融効率化のブライト・サイドなども強調するが、これらは“仏作って魂入れず”の感もあり、未だ手放しで受容できない。反面、第5章の「日本の企業統治」では、〈株主価値最大化≠企業価値最大化〉などを示し、「従業員余剰」を簒奪しかねない「株主主権」の行き過ぎた絶対性に否定的所見を述べていることなどは、大いに共感できよう。
(2010-04-23)
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